山地の湿った場所に生える多年草。
草丈:10~20cm
茎は地を這い、先に長柄のある葉を2個出す。葉は円心形で、先は尖り、質は薄い。葉の間から短柄を出し、淡褐色の花を1個開く。萼筒は扁球形で開口部は広い。3個の裂片は三角状広卵形で、先端が尖る。12個の雄蕊と、6個の花柱がある。よく似た
オクエゾサイシン
では高地で生育するし、開口部は狭く、萼裂片の先端が丸い。
近年、ウスバサイシン節は4種に細分され、関東北部から東北一円で見られるのは萼片の先端が指先で抓まれたように変形しているトウゴクサイシンとされているためそれに従い変更したが、同じ場所で観察された花でも個体による萼筒の形態、色に違いが見られるため区分に支障が無いのかどうかよく分からない。
根茎と根を漢方薬「細辛」として解熱、鎮痛に用いた。